トラックの1ナンバーと8ナンバーの違いとは?
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トラックの1ナンバーと8ナンバーの違いとは?

税金・保険・車検頻度から実務上の選び方まで徹底解説
トラックや特殊車両を購入・導入する際、ナンバープレートの分類番号が「1」か「8」かによって、維持費や車検の頻度が大きく変わることをご存じでしょうか。「どちらでも同じだろう」と思っていると、年間の維持コストに数十万円単位の差が生じることもあります。
特に冷凍車やクレーン車など特殊な架装を持つトラックを導入する場合、1ナンバーと8ナンバーのどちらに該当するかによって、車検の頻度・自動車税・自賠責保険の金額がすべて変わります。これらを正確に把握しておくことは、車両導入時のコスト試算や長期的な経営計画において非常に重要です。本記事では、1ナンバーと8ナンバーの定義・対象車両・費用の具体的な違い、そして実務上どちらを選ぶべきかの判断ポイントを詳しく解説します。

監修者

この記事の監修者

高見健太郎

有限会社 高見トラックセンター

トラック販売・整備のプロフェッショナルとして長年の経験を持ち、お客様の事業内容に合わせた最適な1台のご提案から、購入後の安心の整備までトータルサポートしています。

ナンバー分類番号の基本知識

ナンバープレートの最初の数字(分類番号)は、車両の「用途・車体の種別」を表しています。1ナンバーと8ナンバーはどちらも「普通自動車」のカテゴリに属しますが、用途の分類が異なります。まずは主な分類番号と対象車両を整理します。

分類番号用途分類対象車両の例
1ナンバー普通貨物自動車2t・4t・10tトラック、ダンプ、ウイング車
3ナンバー普通乗用自動車乗用車・SUV(排気量・サイズ問わず)
4・6ナンバー小型貨物自動車小型トラック(全長4.7m以下等の規格内)
5ナンバー小型乗用自動車小型乗用車
8ナンバー特種用途自動車冷凍車、ミキサー車、塵芥車、 タンクローリーなど

1ナンバーは「荷物を運ぶ」ことを主目的とした標準的な貨物車両に付与されます。一方、8ナンバーは「特定の用途・架装を施した車両」に与えられる分類です。同じトラックであっても、冷凍機の搭載や塵芥車など、特種用途の架装を行うことで8ナンバーに分類されるケースがあります。

重要なのは、「見た目がトラックだから1ナンバー」という判断は必ずしも正しくないという点です。架装内容と用途によってナンバー区分が決まるため、導入前に正確な確認が必要です。

車検の有効期間:最も大きなコスト差

1ナンバーと8ナンバーの違いの中で、経営コストに最も大きな影響を与えるのが車検の頻度です。

分類初回車検2回目以降備考
1ナンバー(事業用・緑)1年1年(毎年)事業用は初回から毎年
1ナンバー(自家用・白)2年1年2回目以降は毎年
8ナンバー(事業用)2年1年特種用途は2年サイクル
8ナンバー(自家用)2年1年同上

事業用の1ナンバー車は毎年車検が必要ですが、8ナンバーであれば事業用でも2年ごとで済みます。大型トラックの車検費用は1回あたり50〜100万円程度が一般的です。仮に1台あたり年80万円の車検費用がかかる場合、1ナンバー(年1回)では年80万円、8ナンバー(2年に1回)では実質年40万円となり、1台だけでも年間40万円の差が生じます。10台規模の車両を保有する事業者であれば、この差は年400万円にのぼります。

自動車税の比較

自動車税は最大積載量に応じて課税されます。1ナンバー(普通貨物)と8ナンバー(特種用途)では同じ積載量でも税額が異なる場合があります。また、事業用(緑ナンバー)は自家用(白ナンバー)よりも税率が低く設定されています。

最大積載量1ナンバー自家用(年額)1ナンバー事業用(年額)
1t以下約8,000円約6,500円
2t以下約11,500円約9,000円
5t以下約20,500円約16,000円
8t以下約35,000円約26,500円
8t超約43,500円〜約32,500円〜

8ナンバーの自動車税は「特種用途自動車」として課税されますが、用途や架装の内容によって税額が異なるため、個別に確認が必要です。一般的には1ナンバーより低めに設定されているケースが多いですが、一概には言えません。正確な税額については、管轄の都道府県税事務所に問い合わせることをおすすめします。

自賠責保険と任意保険の違い

自賠責保険

自賠責保険の保険料も車両区分によって異なります。一般的に8ナンバー(特種用途)は1ナンバー(一般貨物)よりも保険料が低く設定されているケースがあります。ただし架装内容と用途によって保険区分が変わるため、加入時には保険会社への確認が必要です。

任意保険

任意保険については、1ナンバーと8ナンバーで保険区分が異なり、保険料にも差が生じます。特に冷凍車や特殊架装車の場合、車両本体だけでなく搭載設備(冷凍機・クレーンなど)も補償対象にするかどうかで保険内容と保険料が大きく変わります。車両導入時には、保険会社にも架装内容を正確に伝えた上でプランを確認することが重要です。

8ナンバーに分類される主な特種車両

8ナンバーに該当するのは、国土交通省が定める「特種用途自動車」の要件を満たした車両です。認定を受けるには、架装の仕様と用途の要件を満たし、運輸局の審査を通過する必要があります。以下のような架装・用途を持つ車両が対象となります。

  • 冷凍・冷蔵車:冷凍設備を搭載した温度管理輸送車両。食品・医薬品の輸送に多用される
  • 高所作業車:バスケットを装備した作業・輸送兼用車両
  • タンクローリー:液体・粉体・ガスを輸送するタンク搭載車両
  • コンクリートミキサー車:生コンクリートを攪拌しながら輸送する専用車両
  • 放送中継車・医療搬送車:特定業務向けの機器を搭載した専用車両
  • 散水車・清掃車:道路清掃や散水用途に特化した車両

注意点として、「冷凍設備を後付けしたから8ナンバーになる」とは限りません。特種用途自動車としての認定には、架装の規模・仕様・用途が基準を満たす必要があり、単なる小型のクーラーボックス搭載では認定されないケースもあります。架装業者や運輸局に事前確認することをおすすめします。

ナンバー変更の手続きと注意点

1ナンバーから8ナンバーへの変更

既存の1ナンバー車に冷凍機やクレーンなどの特殊架装を施した場合、要件を満たせば8ナンバーへの変更申請が可能です。変更には構造変更検査(改造申請)が必要で、管轄の運輸支局または軽自動車検査協会に申請を行います。架装内容によっては、事前に運輸局への相談が必要な場合もあります。

実務上の判断ポイント

コスト試算を必ず行う

車両を導入する際には、購入価格だけでなく「5年〜10年の総保有コスト」で比較することが重要です。8ナンバーへの変更が可能な架装を施すことで、毎年の車検コストを削減できるケースもあります。特に複数台を長期保有する場合は、架装コストと維持費削減効果を天秤にかけた試算を行いましょう。

架装変更のタイミングで確認する

新規導入時だけでなく、既存車両の架装変更(冷凍機搭載、クレーン追加など)のタイミングでも、ナンバー区分の見直しが発生します。変更が可能かどうか、また変更によるコストメリットがあるかどうかを、架装業者や行政書士に相談することをおすすめします。

まとめ

1ナンバーと8ナンバーの違いは、単なる数字の差ではなく、車検頻度・税金・保険料といった毎年の維持コストに直結します。特に複数台を長期にわたって運用する運送事業者にとっては、どちらのナンバーに分類されるかが年間経費を大きく左右します。

架装内容によっては8ナンバーへの変更が可能なケースもあるため、現在の車両構成を見直すだけでコスト削減につながる可能性があります。車両の新規導入や架装変更を検討している際は、ナンバー区分の確認を必ず行うようにしましょう。

高見トラックでは、お客様の事業内容や架装の要件に合わせた最適な車両のご提案をしています。1ナンバー・8ナンバーに関するご不明点やコスト試算についても、お気軽にご相談ください。

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